鮎川俊介の「晴行雨読」

晴れたら小さい旅、雨が降ったら静かな読書。風景や本、人との出会いを記録します。

常光寺の鋳銅阿弥陀如来座像

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 「結城の蔵 磯田邸居宅」の案内板がある明治中期の蔵造りである磯田邸の右隣に、常光寺というお寺(時宗)があり、その参道入り口左手に鋳造仏がありました。

 案内板によると、この鋳造仏は町の人々から「金仏さま」と親しまれた「阿弥陀如来座像」であり、永禄9年(1566年)の修復の銘があることから、それ以前に鋳造されたものだとのこと。

 今から500年ほど前に鋳造された仏像ということになります。

 室町時代に造られた、佐野の天命(てんみょう)の鋳物師の傑作であるとありました。

 背後に回ると、「阿弥陀如来座像背銘文」の看板があり、座像の背中に刻まれている多数の銘文がわかるようになっていました。

 結城氏が支配していた時代(つまり江戸時代以前)から、この常光寺の門前にこの阿弥陀如来座像は安置されており、この「金仏さま」は通りを往来する人々を500年の長きにわたって見続けてきたことになります。